駒ケ岳登山を前に行われた山の環境学習。山岳トイレの現状と課題を学ぶ生徒ら=1日、南箕輪村南箕輪中学校

駒ケ岳登山、12中学校が計画

2024/07/05 06:00
社会

上伊那地方を中心に中学2年生が中央アルプスの主峰駒ケ岳(2956メートル)を目指す今年の学校登山は、10日の西箕輪(伊那市)を振り出しに始まる。木曽郡と下伊那郡の2校を含む12校が8月末までに入山予定。宿泊は4校。全校が駒ケ岳ロープウェイで往復する行程を計画している。

 

学校登山を取りまとめる上伊那中学校西駒ケ岳登山事務局の宮田村宮田中学校によると、今年は上伊那地方の10校と日義(木曽町)、売木(売木村)が登山を計画。8月下旬の春富(伊那市)を除く11校が夏休み前の7月中に入山する。宿泊は伊那市の西箕輪、伊那、春富と、宮田。山小屋はいずれも天狗荘を利用する。南アルプスの仙丈ケ岳を目指す高遠(伊那市)も宿泊での登山を計画し、1、2年生合同で隔年開催の長谷(同)は今年度、実施しない。飯島(飯島町)と中川(中川村)は今年度から学校登山を取りやめた。

 

近年の駒ケ岳登山は駒ケ岳ロープウェイの利用を選択する学校が大半で、日帰りが定着。コロナ禍を経て宿泊登山を再開させた学校がある一方で、規模を縮小した学校も少なくない。事務局によると「生徒の体力や安全面を理由に学校登山を行う学校は全県で減ってきている」という。「中央アルプスにはロープウェイがあり、日帰りで行って来られる。地元にある山を味わってほしい」と話している。

 

駒ケ岳登山を前に、各校では山の環境学習も行われている。生徒らは山荘管理人から山岳地域のトイレ(山岳トイレ)の現状や課題について話を聞き、登山に備えている。

 

駒ケ岳ロープウェイのしらび平駅に向かう県道駒ケ岳公園線が土砂崩落の影響で通行止めとなっているため、駒ケ岳ロープウェイは1日から運休中。各校の登山は予備日を含め変更となる可能性がある。

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