厳しい暑さが続く中、諏訪地方でも熱中症患者が増えている。諏訪広域消防本部によると、4、5の両日には10~90歳代の5人が体調不良を訴え、救急搬送された。例年高温のレベルが一段と上がる梅雨明け後に急増する傾向がみられるが、湿度が高く、汗が蒸発しにくくなる梅雨のさなかも警戒が必要。関係機関が湿度が高い日も予防対策を講じるよう呼び掛けている。
県内を含む関東甲信は平年より2週間遅い6月21日に梅雨入り。諏訪は7月に入ってから高温が続き、5日には今年一番となる33.7度まで上昇。6日も30.3度まで気温が上がり、これで4日連続で真夏日を観測した。湿度も高い高温多湿が続いている。
初夏から梅雨にかけては本格的な暑さに体がまだ慣れておらず、多湿で汗が蒸発しにくくなると体内に熱がこもってリスクが高まる。厚生労働省は、小まめな水分・塩分補給の重要性を挙げ、感覚機能が低下して喉の乾きを感じにくくなる高齢者には意識的に補給するよう促す。体温の調節能力が十分発達していない幼児も脱水症状を起こしやすく、地面からの反射熱にも注意が必要となる。
外出時の日傘や帽子、日陰を利用した休憩、冷たいタオルや氷、保冷剤での体の冷却など「暑さを避ける対策を心掛けてほしい」と指摘。「室内熱中症」も依然目立ち、扇風機やエアコンでの温度調整を求める。
諏訪市豊田の諏訪中央公園にある噴水には6日午前、多くの親子が集まり、子どもたちがアーチ状に噴き出す水を全身に浴びていた。茅野市の女性(28)は2歳の息子と友だちの男児を見守り、「小まめにお茶を飲むように心掛けている。暑くなりそうな日は午前中に利用し、午後は自宅でエアコンを付けて過ごすようにしている」と話した。
7日の諏訪の予想最高気温は33度。県内の複数地点で最高気温35度以上の猛暑日が予想されている。夜温も高くなっており、日本気象協会長野支店は「朝までエアコンを使ったり、水分補給用の水を枕元に準備したりと、日中だけでなく夜間の熱中症にも注意してほしい」としている。
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