石破茂首相は、官僚を経て鳥取県知事を務めた父と親交が深い政治家の田中角栄氏に声を掛けられ政界入りした。当初は田中派の事務局員として選挙に携わり、田中氏から「(有権者の)握った手の数、歩いた家の数しか票は出ない」(自著・保守政治家)と教わった▼石破氏は1986年に29歳で衆議員初当選以来、13回連続で当選。首相になる前は「党内野党」的な立場で、時々の政権に苦言を呈し、時には「総理を後ろから撃つ卑怯者」と批判された。自身は先の大戦の教訓を背景に「反発を受けることが明らかでも正しいと思うことを口にする」と言い、「謙虚で正直で誠実な自民党でありたい」(自著・政策至上主義)と強引な政治手法を戒めている▼だが、首相就任後は政権の方向性を示すはずの予算委員会を開かずに衆院を解散。今回の衆院選では、政治とカネの問題に対する有権者の不信感がある中で、政治資金収支報告書不記載による非公認候補側へ資金を支給するなど、言行のブレが目立った▼石破氏は2009年の衆院選で自民党が大敗し、政権交代した時の印象を「野党に転落した衝撃は非常に大きく忘れられない」と振り返る。「謙虚、正直、誠実」な政治を行うためにもう一度、自身の考えが並ぶ自著の再読をお勧めしたい▼衆院選の結果、与野党の勢力が拮抗した。今後、政策に対する実のある論戦が始まることを期待する。
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