2024年10月6日付

2024/10/06 08:00
八面観

電話が苦手な若者が増えているという。メッセージアプリの普及に伴い、電話を使う機会が減った現代。受話器越しとはいえ、直接相手と会話することに抵抗を感じる人も多いのだろう。相手の都合を気にせず、気軽に使用できるコミュニケーションツールは確かに便利だ▼通信大手のソフトバンクが社内で実施した調査によると、電話よりもテキストでの連絡を好む社員が全年代で約9割を占めた。「記録として残り後から読み返せる」「要件を整理してから伝えられる」との声も多く、私生活と仕事の両面で欠かせないツールになっているようだ▼「事前に聞くことを書き出しておけ」。駆け出し記者の頃、先輩から受けたアドバイスを今も実践している。電話取材で聞き漏らしを防ぐための対策。会話の流れを事前にシミュレーションできれば心強い。苦手意識の克服にもつながるだろう▼第65回電話対応コンクール県大会が今月、長野市で行われた。予選会を突破した24事業所の34人が一堂に会し、電話で見積書の作成手順を説明して客の意向に沿った商品を案内。日ごろの業務や練習で培った顧客対応力と営業スキルを競った▼客からの信頼は「言葉遣いや印象の良い話し方などの日々の積み重ねで変わってくる」と入賞者の一人は指摘する。電話対応は今なお社会人に求められる基本的スキル。無理なく対応できる会話の流れを身に付けておきたい。

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