初冬を迎え、ようやく冬らしくなってきた。気温が氷点下になる日もあり、人々の服装も厚着になってきた。今冬の雪は平年並みかやや多いとの予報もあり、冬支度も本格化してきそうだ▼冬と言えば雪だが、一言で雪と言ってもさまざまな種類、表現がある。雪の種類では代表的なものだけでも「粉雪」「綿雪」「ぼたん雪」「細雪」などがあり、「霰」や「雹」も雪の一種と言える。雪が降る状況を表す言葉でも「吹雪」「どか雪」「上雪」などがあり、日本人の感性の豊かさがうかがえる▼雪が降る国は多いが、世界で最も雪が降るのは意外にも日本の北部地域。特に青森市は突出した豪雪地帯だそうだ。そんな日本の雪は世界から見ても良質なパウダースノーで、世界中のスキーヤーの憧れの地になっているということだ▼雪が降るほどに寒い冬。冷えた体は自然とガタガタ震え、歯はガチガチと音を立てる。これは人の生理現象によるもので「シバリング」という正式名称があるらしい。脳によって無意識に発せられる体温調節行動で、シバリングは安静時に比べて最大6倍もの熱を体内で生産する。人体の不思議の一つだろう▼日本の四季で一番長い季節は冬。近年では夏が最も長いとも言えそうなのだが。決して過ごしやすい気候とは言い難いが、こたつで食べるミカン、のんびりと過ごす正月など冬には冬ならではの魅力があり、楽しみ方がある。
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