全国的に注目を集める米の品薄問題。「令和の米騒動」とも呼ばれ、スーパーの売り場からは米が姿を消した。備蓄が底を突き、困惑している家庭もあるようだ。幸いにもわが家は差し迫った状況になく、それほど危機感を抱いていない▼記録的冷夏と長雨で米の収穫量が大幅に減少した1993年。大学生時代に経験した「平成の米騒動」はより深刻だったように記憶している。学食からも食べなれたご飯が消え、外国から緊急輸入されたインディカ米が代用品として提供された▼「パサパサ」「香りがきつい」。評価は芳しくなかったが、油で炒めたり、ピラフにすることで食べやすくなり、ずいぶん助けられた。結果的に米を中心とした従来の食生活を見直すこととなり、その消費量は大きく減少して現在に至っている▼猛暑と雨不足による不作、インバウンドや小麦の価格高騰に伴う需要増、災害に備えた買いだめなど、令和の米不足には複合的な要因があるという。今月中には新米が出回り、米不足は解消される見通しというが、当面は高値で推移するらしい▼米需要の減少が続く中、国内では米農家保護を目的に価格や生産量の調整が図られてきた。社会情勢や天候により、かくも不安定な状態に陥るわれらの主食。食料安全保障の脆弱性には危機感を覚える。騒動を機にいっそうの米離れが進みやしないか。せめて食べることで生産者を支えたい。
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