2024年8月16日付

2024/08/16 08:00
八面観

「フキハラ」。「不機嫌ハラスメント」の略で、不機嫌な態度を取ることで周囲に不快な思いをさせることだという。無視や舌打ち、ため息などが当たるそうだ▼なんでも「○○ハラ」とくくるのはちゃかしたり矮小化したりすることにつながりかねず、あまり賛成できないが、人知れず不快な思いをしている人がいるとすれば問題だし、職場なら生産性に関わる。単なるコミュニケーション不足ではないかとも思いつつ、こうして話題になるのだから適切な対応が求められるのだろう▼忖度や腹の探り合いのようで息苦しさを感じてしまうが、そんな風潮の裏返しなのか、ネット空間では匿名性もあってさまざまな言葉が飛び交い、誹謗中傷も大きな問題になっている。最近ではある女性タレントのSNSの投稿が不適切だと物議を醸した。テレビではCMを含め見ない日はないほどの売れっ子。波紋が広がった▼バラエティー番組などで見る限り、その言動(芸風?)からアンチも多かったようだ。擁護するつもりは毛頭ないが、彼女自身もこれまで相当の誹謗中傷を受けてきたのではないか、それで少し感覚がまひしていたところもあったのではないか。メディアも彼女の言動をもてはやし、助長してきたところはなかったか▼いずれにしろ誹謗中傷は許されないこと。ネットやSNSに限ったことではないが、言葉は凶器になることを改めて肝に銘じる。

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