第76回諏訪湖祭湖上花火大会の特集を執筆中、尺玉の打ち上げ場所となる人工島「初島」が古希を迎えることに気付いた。完成した1954年の第6回大会は「初島開き」を兼ねて行い、前年比6割増の費用をかけて豪華な花火を上げた▼名称は懸賞付きで公募し、200余の名が寄せられたと南信日日新聞(現・長野日報)が伝えている。最終候補に残ったのは初島の他に弁天島、湯の島、みわたり島、あかね島など。島にはどことなく神秘的な所があり、夕日がよく似合う存在でもある。湖にかつて実在した島の名もあって面白い▼初島の広さは660平方メートル。平成の補修で護岸を補強し、外周には転落防止用の柵を設けた。石積みを直して公図上の丸い島の形状も復元された。島内には湖上曳行(えいこう)の御柱祭で有名な初島神社が鎮座し、昨年は鳥居が建て替えられた▼取材で何度か上陸している。湖岸からとは違う景色が広がり、風が心地いい。結氷した湖面を歩いて渡るのはご法度だが、充実してきた湖上アクティビティーで島に近づいてみるのはいかがだろうか▼台風災害、震災、コロナ禍。いつも通りできない年も花火は上がり、初島は夜空に咲く希望の大輪を縁の下で支えてきた。開場100周年を迎えた甲子園球場が高校球児の夢舞台であり続けるように、花火師の晴れ舞台、希望が輝く舞台であり続けてほしい。15日夜は古希を祝う拍手も送ろう。
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