「長生きは健康に悪い」。誰が言ったか忘れたが、言い得て妙。誰でも年齢を重ねれば多かれ少なかれ心身に支障を来すもの。健康で長生きが理想だが、思い通りにならないこともある。かく言う自分も初めて入院、手術を経験することになった▼手術の日が決まると、麻酔に影響するというので別の持病も治療しながら半年ほどかけて準備を進めてきたが、予想以上の不安と緊張。その立場になって初めて分かることもあった▼取材を通じて知り合った北澤康吉さんは大腸の病気で8年ほど前からストーマ(人工肛門)になり、胸元にパウチ(小袋)を付ける。その中で北澤さんは役所ではパウチを「蓄便袋(蓄尿袋)」と呼んでいることを問題視。「そのものズバリで優しさも俳味もない。公的補助を受ける身となったが、この用語だけは許せない」と▼自治体によっては「ストーマ用装具」などと表記している場合もあるようだ。北澤さんは地元自治体に要望したり、国にも手紙を出したりして名称の変更を訴えており「人権にも関わる大問題」と怒りを隠さない。当事者にしか分からない思いだろう▼新聞記事などでは何年か前から、法律など固有の名称を除き「障害者」を「障がい者」と表記するようになった。もちろん言葉だけでなく、その人の立場になって考えることが大切だ。北澤さんの問題提起が口火となって大きな動きになっていけばいい。
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