毎年報道される、登山道をびっしりと埋め、つづら折りに連なる人々。未明に頂上へ向けて長く伸びる照明の光の帯を、麓から眺め驚いたこともある。この光景は変わるだろうか▼山梨県は明日、富士山の入山規制を設ける。登山者の6割が利用するとされる吉田ルートの5合目登山口にゲートを設置。「予約システム」を導入し、1日の入山を上限4000人に制限して「入山通行料」2000円も徴収する▼言わずと知れた日本一の山。一度は登ってみたいと憧れるが、山に行ってまで人にもまれたくないと挑戦をためらってきた。そうこうしているうちに近年は外国人も加わって、オーバーツーリズムと問題視されるほどにぎわいを増している。昨年は7月1日から9月10日の開山期間に、22万人余が入山したという▼入山料の徴収や入山制限は世界的には珍しくない。エベレストは140万円以上、キリマンジャロは約10万円。台湾の最高峰玉山は約2300円で1日116人の制限を設けている。安全と環境保全へのコスト意識が浸透しているのだろう▼姫路市長が、姫路城の外国人入場料を約4倍に値上げする考えを示した。城の保存や修理費に充てるという。訪日外国人の増加が、安全な環境や文化財を守るための受益者負担の在り方に一石を投じた形か。身近な山や観光地はどうあるべきか、思いを巡らせてみる。富士に登る日を想像しながら。
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