霧ケ峰高原で9日開かれた県嘱託警察犬競技会。出場した犬たちは、においを嗅ぎ分け、足跡を追った。順番を待つ間は飼い主の横に静かに座っている。深い信頼関係を感じた▼実家ではずっと、犬か猫がいる。心を和ませてくれる存在だ。今飼っているのは雌猫で、避妊手術をし、外に出さないようにしている。猫は外に出掛けては帰ってくるものと思い込んでいたのだが、もらってくる際に事故やけがなどを防ぐための室内飼育を勧められ、そうしている▼2022年度に長野市と松本市を除く県内の保健所に収容された犬は291匹、猫は637匹。このうち弱っていて死んだり、薬を使って殺処分されたりした犬は5匹、猫は141匹。23年度に諏訪保健福祉事務所では犬18匹、猫52匹を収容し、殺処分は犬猫とも0匹で、伊那保健福祉事務所では犬25匹、猫33匹を収容し、殺処分は犬が0匹、猫が1匹だった▼県によると収容数は年々減少傾向で、反比例するかのように新たな飼い主に引き取られる譲渡率は上昇している。担当者は意識の高まりに加え、処分数を減らしたいと里親探しなどに取り組むボランティアが増えていることを要因に挙げている▼避妊にしろ室内飼いにしろ、猫にとって幸せか分からない。でも飼う以上、飼い切れない数の子猫が産まれて処分することにならないように、天寿を全うできるようにするのが責任だと思っている。
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