会社の同僚と夜の街で呑み別れた帰り道、前方の交差点に荷物を背負った外国人カップルがいた。声を掛けると、その日の宿を探したが見つからず深夜になったという。それなら我が家に泊まればいい。タクシーで一緒に自宅へ向かい、部屋を提供した▼2人はイスラエル人の旅行者。翌朝、笑顔を浮かべてお礼を言われ、「将来、旅行に来る機会があったら遊びに来て」と彼らの住所を手渡された。旅では宿に困ることがある。過去に何度も海外の旅で一夜の宿を借りた。そのカップルに対し、恩を次の人へつなげる恩送りをしようとしたのかもしれない▼困った人を助ける感覚は万国共通。国や人種は別でも個と個は融和しやすい。一方で政治的な思惑が錯綜する国家間のつながりほど厄介なものはない。世界各地の紛争の解決方法を考えていると国家という枠組みの弊害にたどり着き思考が停止する▼今春の異動に伴い、転居した富士見町のアパート。6世帯入居の集合住宅で、うち3戸に20代の外国人が2人ずつ暮らしている。まだ出身国は聞いていないが、地元の農業や工業に従事している。毎朝迎えの車を待っている彼や彼女に「おはよう」と声を掛けると、笑顔であいさつが返ってくる▼ほぼわが子と同じ世代。若くして国を離れ、日本に暮らす決断と実行力は大したものだ。彼らとの日常会話を楽しむ中で、身近な国際理解の機会にしようと思う。
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