ミャンマー中部を震源とする大地震の発生から1週間が経過した。被害の全容は不明だが、死者は3000人以上とされる。家を追われた多くの被災者が路上生活を余儀なくされている姿を報道で目にし、自然災害の恐ろしさを再認識した▼地震大国と言われる日本。幾多の震災を乗り越えてきた経験から他国に比べ災害に強い国だと信じてきたが、政府の作業部会が示した南海トラフ巨大地震の被害想定を見てそんな自負心は吹き飛んだ。死者数は最大で29万人以上。生き延びても5万人以上が災害関連死で命を落とす可能性があるという▼「100年経っても変わらない」。諏訪市で先月開かれた避難所運営訓練の中で、日本の避難所の環境についてこんな指摘があった。相変わらず床に雑魚寝し、トイレは不衛生、食事はパンやおにぎり。避難者の生活環境は20世紀前半からそれほど改善していないそうだ▼訓練では被災者の生活環境に配慮したイタリア式の避難所システムを実証実験。発災後は各地に備蓄したキッチンカーやトイレ、テントなどの資機材を一斉に持ち込んで避難所を開設する仕組みを取り入れ、「災害関連死ゼロ」を目指した▼広い食堂では避難者に出来たての温かい食事を提供。日常生活に近い避難生活の水準に驚かされた。被災者に我慢を強いるのが当然だった日本の避難所。関連死5万人の推計とどう向き合うか、検討が急務だ。
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