買い物の支払いで有人のレジと無人のセルフレジが併存する食品スーパーが増えている。消費者としては慣れないといけないと感じると同時にセルフレジでの精算を客から一定の距離を保って見守る店員さんは大変だと感じるケースが時々ある▼例えばバーコードが付いていないキウイフルーツを買う際、自身でレジのパネルを操作する必要が出る。操作にまごついていると、すかさず店員さんが寄ってきてやり方を教えてくれる。おそらく、1人だけでなくセルフレジを使う人すべての様子を見ているのだろう▼セルフレジで客が精算せずに商品を持ち帰るケースが後を絶たないと聞く。店員はこのようなことがないよう、目配りしているとも言えるが、精神的な負担になっているのではないかと想像する。逆にこうした負担を軽減するためなのかセルフレジを導入しない店もある▼セルフレジの増加は人手不足が背景にある。この傾向は今後ますます強まるだろう。機械主導のやりとりは何もないときはスムーズだが、いったんトラブルが発生すると人を介していないために、逆に人間関係をぎくしゃくさせかねないとも感じる▼7日から今年のノーベル賞受賞者の発表が始まる。人工知能が人間の日常に大きな影響を及ぼす現代。どの賞に当てはまるかは別として、人と機械の円滑な共存方法を発明した人はノーベル賞候補に十分値するのではないか。
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