「どっちも、自分が正しいと思ってるよ。戦争なんてそんなもんだよ」。漫画「ドラえもん」の一こまである。戦国時代に来たのび太君、先祖に代わり功を成そうと戦に参加。「正しい方を助けなくちゃ」とドラえもんに訴えると、冒頭の答えが返ってきた▼考えさせられるせりふだ。先の大戦はもとより、泥沼化するシリア内戦にパレスチナ問題、ロシアによるウクライナ侵攻…。宗教や民族の違い、防衛に報復、政権批判など理由はあろう。共通するのは「正義はわれにあり」という旗印。だから、終わりが見えない▼何も国や地域の対立に限った話ではない。双方が大義を主張するのは争い事の本質だ。子どものけんかだってそう。「意地悪されたからたたいた」とA君。「先にたたかれたからやり返した」とB君。正当性はどちらにあるのか。もしかして、どちらにもないのか▼20年ほど前の営業職時代、得意先の重鎮だった当時80代の男性が戦地での体験を語ってくれた。日本の正義を信じて銃を握った男性。南方での戦いを「地獄だった」と振り返り、確信したという。「正しい戦争なんてない」と▼そして、こう続けた。「戦争だけは二度とごめんだよ」-。日本はこの先もずっと戦後であり続けられるだろうか。今が新たな”戦前”であってはならない。きょうは「平和に共存する国際デー」。すでに鬼籍に入られた男性の言葉をかみしめたい。
購読残数: / 本
⻑野⽇報社からのお知らせ
フォトサービス
紙⾯に掲載された写真を有償で提供しています
諏訪湖マラソン…外部リンク
毎年10⽉開催の諏訪湖⼀周のハーフマラソン
第36回諏訪湖マラソン記録
⻑野⽇報の紙⾯PDFをご覧いただけます
⻑野⽇報ご購読
こちらから⻑野⽇報のご購読を申し込めます
⻑野⽇報就職研究会…外部リンク
「就職はふるさとへ」と考えている学⽣のみなさんへ
長野日報社 社員募集
2025年4月入社の社員を募集します
週間ランキング
「ララオカヤ」26年度から解体見通し 岡谷 上伊那ご当地ナンバー導入へ 広域連合方針 諏訪湖SA上下線に「諏訪の国」コーナー新設 岡谷でシルクサミット開幕 技術継承、文化創造へ 谷川俊太郎さん 下諏訪の親友黒田さんと交流 強い冷え込み、雪づくり 霧氷の樹林を背に 春近五人衆と井月、地元から光当てる 研究会発足 輝く青い諏訪湖 蚕糸公園イルミ点灯 おむすびコンテスト 最優秀に矢坂さん 山下清のペン画など初公開 岡谷美術考古館日付で探す