JR東海は今春、リニア中央新幹線の東京品川―名古屋間の2027年開業を断念する方針を示した。新たな開業時期は未定。環境への影響を憂慮する静岡県が南アルプストンネルなどの着工を認めておらず、認めたとしても静岡工区は完成までに「10年は掛かる」(同社)とされ、開業は34年以降とみられる▼飯田市の自宅近くに長野県駅ができる。下伊那地域のルート上に所有地がある同級生は、リニア計画には懐疑的で、今のところ土地を手放す気はない。理由は工事の自然への影響や、活断層が多い中央構造線が通る南アへトンネルを掘ることの安全性への懸念だ。「地元じゃ浮いた存在だよ。でも本心は曲げたくない」と意思は固い▼実際に地元の地質学者は、南アの成り立ちや地質構造から「大地震では山やトンネルが動く」と危険性を指摘する。地層にはトンネル掘削が難工事になりがちな地下水を大量に含み、岩石が砕けてできた破砕帯が多いという▼過去には国が南ア南部の長野静岡県境に計画した道路建設で、軟弱な地層にトンネルを掘ろうとしたが、難工事が予想されたため、ルートを変更した経過もある▼リニア計画で最も重要なのは公共交通としての安全性。計画は南アの特徴を把握した上で実施されているはずだ。リニアは時速500キロで走る速い乗り物だが安全対策は一歩ずつ立ち止まり、考え、見直し、的確な対応を望む。
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