冬の朝、車で出勤途中、東に顔を向けると、目の中に水平かと思わせる角度で陽光が飛び込んでくる。同じ時間帯でも徐々に日が高くなり、視界を遮るまぶしさは和らいだ。春の訪れを実感する▼春といえば桜が思い浮かぶ。住居の隣接地に約30本が立ち並び、シーズンには行き帰りに眺めては一人花見としゃれ込んでいる。各地に植わるソメイヨシノはほとんど、1本の原木から接ぎ木などで増えたクローンで、遺伝的に共通のために気象条件などが同じ地域では一斉に咲いて散るのだとか。こんなところにも桜に興味をそそられる▼毎年この時期には、長野日報本社の社員通用口にツバメが巣を作る。数日前、帰社すると、頭上を舞う姿に出くわした。今年も子育てを始めるのだろう。早いものでもうそんな季節なのか▼わが家では今冬、高騰する電気代などの節約のため、暖房を極力抑えた。部屋でも重ね着、手袋、ニット帽。いわば”お家でウォームビズ”。何とか乗り切り、3月の声を聞いてやれやれと思ったものの今年は3月も寒かった▼温暖化が叫ばれ始めた頃からか、日本の美点とされる四季や季節感が薄らいでいると思えてならない。春と秋がどこかに押しやられ、冬が去ったかと思うと夏が到来し、夏が過ぎると突然の冬…。厳しい寒さとうんざりする暑さのはざまの、つかの間の貴重な今この時。短命さも魅力の桜の花と共に楽しみたい。
購読残数: / 本
⻑野⽇報社からのお知らせ
フォトサービス
紙⾯に掲載された写真を有償で提供しています
諏訪湖マラソン…外部リンク
毎年10⽉開催の諏訪湖⼀周のハーフマラソン
第36回諏訪湖マラソン記録
⻑野⽇報の紙⾯PDFをご覧いただけます
⻑野⽇報ご購読
こちらから⻑野⽇報のご購読を申し込めます
⻑野⽇報就職研究会…外部リンク
「就職はふるさとへ」と考えている学⽣のみなさんへ
長野日報社 社員募集
2025年4月入社の社員を募集します
週間ランキング
「ララオカヤ」26年度から解体見通し 岡谷 諏訪湖SA上下線に「諏訪の国」コーナー新設 もみじ湖一帯色づき始め マイカー規制始まる 上伊那ご当地ナンバー導入へ 広域連合方針 岡谷でシルクサミット開幕 技術継承、文化創造へ 谷川俊太郎さん 下諏訪の親友黒田さんと交流 強い冷え込み、雪づくり 霧氷の樹林を背に 山下清のペン画など初公開 岡谷美術考古館 おむすびコンテスト 最優秀に矢坂さん 春近五人衆と井月、地元から光当てる 研究会発足日付で探す