地域の企業や団体が小中学校に出向き、体験を通じて仕事とは、働くとは何かを伝える学習が行われている。学校の要請に応じ、多くの会社が地域の子どもたちの期待に応えようと時間を割いて学校に集う。地域と学校の近さはまちの財産だ▼茅野市もそうした恵まれたまちの一つ。弊社にもお声がけをいただき、学校で記者の仕事を紹介した。参加児童には記者会見を体験してもらった。初対面の大人に質問し、回答を「予定稿」に書きつつ次の質問をする。新米記者でも最初は臆する会見現場で勇気を出して手を挙げる姿が印象深かった。体験前のレクチャーで記事中の数字の大切さを伝えた。児童数は「たくさん」よりも「500人」。「500人」に加え「県内5番目の規模」。数字が語る説得力を感じてもらえたなら▼きょうは「世界こどもの日」。1989年11月20日に国連総会で子どもの権利条約が採択された。196の国と地域が締約し、世界で最も受け入れられている人権条約だ▼日本ユニセフ協会によると、世界では年間490万人が5歳の誕生日を迎えられず、6秒に1人の5歳未満児が命を落とす。小学校に通えない子は6700万人いて、小学生の年齢の子の11人に1人に相当する▼条約の柱は「生きる」「育つ」「守られる」「参加する」の四つの権利を子どもたちが持つということ。そしてこれらを知る権利が子どもたちにはある。
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