社会保障費をゼロにして、国の一般会計の歳出を半分にする―。ドキッとする大胆な政策を打ち出したのは、真山仁さんの小説「オペレーションZ」に登場した首相。国債発行を繰り返し借金が膨らみ続ける状況に「このままでは国が滅びる」と危機を訴えた▼28日に成立した国の来年度予算は一般会計が112兆円超。歳入不足を補うため、35兆円以上の国債を新たに発行する。国と地方の債務残高は1300兆円を突破する見通しだ。国民1人当たり1千万円以上の借金を背負う計算になる▼日銀がマイナス金利政策を解除した。金利が復活すれば、借金はさらに膨らむ恐れがある。長期金利が33年度に3・4%まで上がると、国債の利払いだけで23年度の3倍以上に当たる22・6兆円になるという試算もある▼政府は景気回復を期待するが、将来世代につけを回し続けてきた借金体質から脱する機会にすべきと、歳出抑制を訴える声も多い。国の予算が縮小すれば、地方に回るお金も減るだろう。小説では、財政健全化策として社会保障費ゼロに加え公務員半減、参議院の廃止、さらに地方への補助金や市町村の廃止も示された▼新年度は、市町村も制度や政策の見直しを迫られる転換点になるかもしれない。住民生活を守り、自然災害などにも備える知恵が一層求められる。もちろん政治への税金の使われ方にも、これまで以上の厳しい視線が注がれる。
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