日本が初めて公式参加した万国博覧会は1867(慶応3)年のパリ万博。幕府が威信を掛けて準備し、浮世絵や掛け物などの美術、工芸品を出品。来場者を魅了した▼日本の産品が欧州の博覧会に出品されたのはパリが初めてではなく実は2回目。初回はパリから5年前のロンドンだった。初代駐日英国公使オールコックが日本産物を集めて展示。ロンドン五輪を訪れた日本人もさぞや誇らしかったのではと想像するが、どうも残念に映ったらしい。文久遣欧使節の竹内保徳一行の一人、淵辺徳蔵が「骨董店の如く雑具を集めしなれば、見るにたえず」と酷評したという(新書「徳川昭武 万博殿様一代記」)▼それでもロンドンに並んだ日本産物は欧州で意外な反響を呼んだ。パリがジャポニスム流行のきっかけをつくったとされるが、その下地は日本人が酷評したロンドンにあったのかもしれない▼13日に開幕した大阪・関西万博は冷たい風雨の中で初日を迎え「並ばない万博」とは裏腹に長蛇の列。電波障害が来場者のイライラに拍車を掛けたとも伝わる。開幕前から膨れ上がる事業費に厳しい目が向けられてきた経過もある▼とはいえ、20年前の愛知万博も当初こそ酷評が目立っていたが、終わってみれば目標を上回る2204万人が来場。成功との論評を目にする。大阪・関西も同様に序盤の酷評を覆すテコ入れがなされると期待したいが。果たして。
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