2025年2月23日付

2025/02/23 08:00
八面観

長く愛される飲食店には長く愛される看板メニューがある。諏訪市のまとい食堂のアベック丼は、30年以上前の高校時代から食べていた青春の味。エビフライとカツが乗る丼ものだからアベック丼。一組の男女を意味する言葉だが、もっぱら食べ盛りの男同士で通ったわけで…▼テンホウのタンタンメン、仁楽のチャーハン。仁楽を先日訪れた際、私を含めた客全員がチャーハンを注文して驚いた。居酒屋あら磯のナス肉みそ田楽、ひなたのおでんは味も見栄えも絶品だ▼開業から10年以上続く店はほんのひと握りという飲食の世界。紹介したいずれの店も私が子どもの頃からある。まさに看板メニューなくして繁盛なし、である(どのメニューもおいしい店ばかりなのだが…)▼地域全体の看板メニューと言えるのがご当地どんぶりだ。地元食材も使った天ぷらに諏訪特産のみそだれをかけた「信州諏訪みそ天丼」が20周年を迎え、28日から感謝イベントが行われる。みそだれの味付けにルールはなく、店舗ごとの味を楽しめるのも魅力。PRは熱く、決まりはゆるくというのも地域に根付いた理由だろう▼地元民にもうってつけの地産地消丼の味わい。一昨日は駅チカの秋月そば本店へ。諏訪湖の川エビ、凍り豆腐、野菜の天ぷらに投網に見立てた素揚げのそばが乗り、つゆを加えた甘めのみそだれで食すそば店ならではの一杯。着丼する。ふるさとが香る。

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