最大で9連休となった年末年始休業が終わり、日常が戻ってきた。年が明けてきょうで10日。心と体のスイッチの切り替えはうまくいっているだろうか。11日からは3連休。ひと息つくにはちょうどいい▼新年によく目にする「初」という文字。日本人が古くから大切にしている言葉で、多くの単語で使用されている。初日の出、初詣、初夢…。正月は特ににぎやか。おめでたい響きが強く、新年にふさわしいと感じる▼東京・豊洲市場で5日に行われた新年恒例の初競り。青森県大間産のクロマグロ(276キロ)が歴代2位となる2億700万円で競り落とされた。北海道函館産のムラサキウニ(350グラム)には過去最高700万円の値。別の市場ではサクランボの高級品種「佐藤錦」が1箱(500グラム)150万円の高値で競り落とされた。いずれも一般庶民の感覚では理解の範囲を超えている▼ちなみに、すしで提供されたウニ1貫の値段は40万円だそうだ。物価高騰が続く中、ご祝儀相場とはいえ何とも景気のいい話。1年の中で最もめでたく古くから大事にされている正月。そこで日本人は縁起を担ぐ▼この連休中は各地で「どんど焼き」などの伝統行事や成人式、消防団の出初め式など催しが予定されていることだろう。間もなく、新年を締めくくるとされる「小正月」。心と体をリセットするいいタイミング。むろん、感染症への対策も忘れずに。
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