「子どもの頃はそこかしこで土器の破片が拾えた。が、その収集品はどこへいったやら」との話になった。するとその道の人に「安易に捨てては駄目だよ。歴史が変わってしまう」とたしなめられた▼今いる場所が後の時代にどんな状態となるのか全く想像がつかない。後世の人がそこで土器のかけらを拾い、「過去の調査にはない場所、時代の地層から見つかった」とあらぬ”新発見”となって、長らく労して重ねた確証までも狂わせる恐れが無きにしもあらず▼意図とせずに本来はなかったものをもたらしてしまうこともある。代表格は外来植物だろう。一度根付けば繁殖力はすさまじく、アレチウリなど大地ごと覆い尽くして手に負えない。他の動植物の生育を許すまじの勢いで豊かな自然を壊し、分布を広げ続けている▼命を脅かす危険なものもある。病原菌に侵されたマダニによる感染症が隣県まで広がり、県内でも発症は時間の問題と瀬戸際だ。じかにかまれる被害だけでなく感染した野生動物やペット、人の体液からもうつる。その致死率は約30%。診察で感染した医師もいる▼涼を求める野山に危険は潜む。屋外作業が仕事の人には釈迦に説法ながら、庭の草取りやキャンプ、散歩好きの犬、脱走を謳歌する猫の飼い主さんまでペットともども防備が不可欠。伊那の方言をお借りして「うんと気を付けるんダニ」。どうか日ごろの合言葉に。
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