国立新美術館(東京)で開かれた全国公募展「第一美術展」の優秀作品を集めた巡回展が19日、伊那市のかんてんぱぱホールで始まる。入賞作品を含め、油彩や水彩、水墨などの絵画47点と工芸3点が並んでいる。24日まで。
自由な表現を尊重する美術団体「第一美術協会」が主催する93回目の全国公募展で、今年は5月29日から6月10日に同館で開かれた。長野県での巡回展は隔年で行われていて、伊那市での開催は2022年に続いて2回目。
巡回展では桜並木や渓流、パリやロンドンの街並みといった具象画から人物の抽象画まで多彩な作品が並ぶ。入賞した200号(2.6メートル×1.9メートル)の大型作品もあり、ハスの葉に囲まれた着物姿の女性を描き出している。
同協会長野県支部からは9人の作品が飾られ、このうち小平廣幸さん=駒ケ根市=のアクリル画「六本木」は青山熊治賞を受賞。高層ビルが立ち並ぶ夜景を背にきらびやかな女性を描いた。ビルの明かりなどは絵の具を吹き付けてにじませ、印象的に表現している。
県支部の原和男副支部長=伊那市=は「多彩な表現が魅力。今年は200号を超える絵画もあり、活気がある。作品を見てほっとしてもらえたら」と呼び掛けている。
同時開催で、県支部の会員らが第一美術展に出品した絵画や彫刻、工芸計約40点をかんてんぱぱ西ホール(同市)で展示している。いずれも入場無料。午前9時~午後5時(最終日は正午まで)。
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