ダイナミックな演奏で観衆を魅了した伊那市春富中吹奏楽部

前向きな楽曲、次々披露 上伊那吹奏楽祭

2024/04/29 06:00
文化

上伊那地方の小学生から一般までの吹奏楽団体が一堂に集まる「上伊那吹奏楽祭」が28日、伊那市西町の県伊那文化会館で開かれた。小学校の金管バンドクラブと中学・高校の吹奏楽部、社会人の音楽隊合わせて21団体、400人余りが出演。能登半島地震の被災地を応援する前向きな楽曲を次々披露し、会場を盛り上げた。

 

上伊那吹奏楽連盟が主催。2011年の東日本大震災で被災した岩手県高田高校吹奏楽部を支援しようと開いたチャリティーコンサートがきっかけ。現在は音楽仲間同士の交流や演奏技術の向上を目的として開いている。13回目の今年は能登半島地震を受けてチャリティー形式を復活し、石川県吹奏楽連盟に善意を届ける計画という。

 

伊那市春富中吹奏楽部の24人は歩きながら演奏するマーチングバンドで、ロックバンド「クイーン」の楽曲を初披露。会場の手拍子に合わせて、美しい旋律と力強い音色を響かせた。伊那市内の吹奏楽部員有志でつくる伊那ジュニアアンサンブルクラブは結成3年目。コロナ禍で発表の機会が少なかったが、「希望のうた」「ファンファーレとマーチ『星へ』」「銀河鉄道999」で息の合った演奏を聞かせ、観客を楽しませた。

 

入場制限のないコンサートは4年ぶり。会場はほぼ満席で、出演者の演奏に大きな拍手を送っていた。上伊那吹奏楽連盟の小林孝行会長(66)は「普通に音楽を楽しめることに幸せを感じ、吹奏楽を愛する仲間同士の連帯感を育んでほしい」と願っていた。

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