岡谷市長地権現町の小さな絵本美術館開設者で、「ばばばあちゃん」シリーズで知られる絵本作家のさとうわきこ(本名武井和貴子=たけい・わきこ)さんが3月28日午後11時40分、大動脈解離のため諏訪市内の病院で死去した。89歳。葬儀は近親者で済ませた。喪主は夫の利喜さん。後日、関係者によるお別れの会、追悼展を開く予定。
さとうさんは東京生まれ。1990年に自宅で同美術館を開館した。100冊以上の著書があり、代表作であるばばばあちゃんの絵本は1980年代の「いそがしいよる」で始まり、おはなし、おりょうりの両シリーズ合わせて約20作。原村にも八ケ岳館があり、両館で絵本の原画を展示している。
30年前から構想を温め、創作を進めていた絵本「みちくさ」の刊行を4月12日に控えた中での訃報となった。夫で館長の利喜さんは「これからだと思っていた矢先だった。残された私たちがしっかりと作品を継承していかなければ」。同館は「気持ちの整理がつかないが、予定通りに開館を続け、わきこさんの作品を多くの人に見てもらいたい」と話した。
さとうさんは生前、読み聞かせ講座で諏訪地域とゆかりのある作品を紹介し、「この地だからこそ生まれた物語」と語っていた。絵本「ばばばあちゃんのかんてんりょうり」では、諏訪地方特産の角寒天が出来上がる様子を詳しく描き、「海のテングサを使って山で作るのが面白い。製造過程を知ってもらいたかった」と説明。北帰行する渡り鳥の姿を描いた作品「さよならはくちょう」については、2日かけて諏訪湖のハクチョウを観察し、足が霜焼けになったエピソードを明かしていた。
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