伊那市の市民有志らが、家庭で不用になった陶磁器製食器を回収して希望者に提供したり資源化したりする「伊那市食器リサイクルの会」を立ち上げた。11月に初のリサイクル市を市内で開催する予定。一緒に活動する仲間も募集している。身近にある食器が再利用できることを発信して、ごみの削減や資源化につなげていく。
リサイクル市では各家庭の不用食器を持ち込んでもらい、状態の良いものは希望者に提供して再利用(リユース)。使用に耐えられないものも回収し、岐阜県の再生工場に託して食器として生まれ変わる(リサイクル)。こうした活動によってごみの削減(リデュース)を図る。今回は伊那市民のみ持ち込める。
同会は会長の埋橋啓子さん(68)=同市富県=の思いがきっかけで始まった。埋橋さんはシニア大学で学ぶ中、駒ケ根市の食器リサイクル団体の取り組みに感銘を受け、自身でもできることを模索。捨てればごみだが、人の手を介することで欲しい人につないだり、生まれ変わったりできる食器を見直し、資源活用やSDGsの推進につなげたいと願った。
埋橋さんは同団体や伊那市の社会福祉協議会、市などに相談し、今年4月ごろから仲間を募集。6月に会を発足させ、現在は市民を中心に約30人が参加している。市社協のボランティア団体として登録し、伊那市も活動に協力してくれることになった。
同会は新規の仲間を募集中。研修会も予定する。年会費は1000円で、イベントの運営費や研修費に充てる。
埋橋さんは「不用食器が再生できたり、ごみの減量につながったりできる仲間の輪が広がってほしい」と期待。併せて「一市民が始めた取り組みなので、会員や支援してくれる方を募っています」と協力を呼び掛けている。
問い合わせは埋橋さん(電話0265・78・7878)へ。
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