「日本ど真ん中町の一年真ん中の日を記念する会」が７日、辰野町の大城山山頂展望台で開かれた。町内外から約60人が参加。今年上半期を振り返り、下半期の目標や願いを込めて七夕の青空に風船を放った。

大城山山頂近くには北緯36度00分00秒、東経１３８度00分00秒で交わる国の地理的中心「ゼロポイント」がある。イベントはゼロポイントの保全に取り組む「日本中心のゼロポイントを護る会」が、広報活動の一環として開催。毎年１年の折り返しとなる７月初旬に開いている。

山頂に集まった参加者は、能登半島地震で幕を開けた今年の上半期を振り返り、下半期の決意や願いを短冊に書き込んで風船に取り付けた。午前11時30分、願いを乗せた色とりどりの風船が、標高１０２７メートルの大城山から真っ青な空へと一斉に放たれた。

会場では、同町小野の小野猛夫さんが無線局を開局し、北関東や京都、岐阜など全国各地のアマチュア無線愛好者と交信。「日本のど真ん中・辰野町」をＰＲした。

イベントには信州豊南短大生４人も、ふもとから大城山山頂まで登山して参加。小嶋彩夏さん＝伊那市＝は「すべての単位を取りたい」と下半期の願いを短冊に込めた。知人に誘われ山梨県南アルプス市から来た辰年、七夕の日生まれの中澤七雄さんは「とても眺めが素晴らしく、記憶に残る還暦の誕生日になった」と笑顔を見せた。

同会の溝口準一会長は「大勢の人に参加してもらってうれしい。ど真ん中の町として定着してきたが、まだまだ頑張って広くＰＲしていきたい」と話していた。