マイボトルの利用でプラスチックごみを減らそうと、諏訪市の公共施設に置く給水スポットで、市ゼロカーボンシティ推進室は、市駅前交流テラスすわっチャオでの利用実績を基に、運用に伴う環境効果をまとめた。昨年7月~今年6月の利用量から、年間で500ミリリットルペットボトル約1万2千本分を削減したと試算。年間で抑制した二酸化炭素(CO2)排出量も推計した。こうした効果を広く知らせて、マイボトル活動をさらに普及させたい考えだ。
プラごみの削減と脱炭素社会の実現に向け、ウオータースタンド(埼玉県)と結んだ協定に基づく取り組み。マイボトルを持参すれば誰でも無料で浄水を給水できる。市役所、すわっチャオ、県霧ケ峰自然保護センターを皮切りに一昨年秋から開始し、順次設置を拡大。現在は市総合福祉センター、諏訪湖間欠泉センターなどを含む7施設に計10台を置いている。
このうち、すわっチャオの1台に流量計を接続し、昨年7月から1年間の利用状況を把握。使用量(約6千リットル)から環境効果を推計した。同室によると、市が昨年度回収したペットボトル量は約71.99トン。500ミリリットルの容器で換算すると約261万7千本となり、すわっチャオだけで0.5%、7施設合わせると3.2%削減できたと試算した。
同室は3日から、調査結果を記したポスターを各スポットに掲示。ペットボトル生成時に発生する二酸化炭素(CO2)の抑制効果も紹介している。給水スポットの利用者からは「熱中症対策としてもありがたい」との声も。同室は「マイボトル活動は誰もが取り組みやすい。民間施設を含めて面的に広がり、環境意識の醸成につながれば」と期待している。
市ではこのほか、飲料大手のサントリーグループとの協定に基づき、市内で回収した使用済みペットボトルの全てを新品に生まれ変わらせるボトルtoボトル水平リサイクルの取り組みも新たに始めている。
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