伊那建設事務所が辰野町宮木で行ってきた渓流保全工を含む楡沢砂防えん堤整備事業が完了し、16日に現地で完成報告会が行われた。下流域の住民の命や財産を守る砂防えん堤で、同事務所職員が事業概要を説明。県や町、区関係者のほか下流域住民ら約40人が出席し、完成したえん堤を間近に見ながら地域の安全を守るえん堤の完成を喜んだ。
楡沢下流域は土砂災害警戒区域に指定され、上流域は不安定な土塊や立木が確認されている地域。また民家236戸のほか国道153号や学校、公共施設などが警戒区域内にあり、土砂災害が発生した場合、甚大な被害が想定されるため、地元の強い要望でえん堤整備が行われた。
同事業は2012年度から始まり、調査や用地確保、設計を経て19年に着工。えん堤はコンクリート製の部分透過型(幅約38メートル、高さ約9メートル)で21年3月に完成。一方渓流保全工は下流域約164メートルにわたって行われ、今年3月に完成した。総事業費は約6億円で国の防災・減災・国土強靭化のための予算を活用。
同事務所によると、2021年の8月豪雨の際、同えん堤は約4000立方メートルの土砂を捕獲して下流域への被害を抑え、その有効性が示されたという。川上学所長は「今後も地域の協力を得ながら国土の強靭化に努めていきたい」と話していた。
地元宮木区の宮原正尚区長は「普段水が少ないが、過去に大雨で楡沢から土砂が流出したことがある。砂防えん堤の完成を住民は喜んでいる」と感謝。下流域住民は「これまで大雨が降ると不安だったが、えん堤のおかげで安全性が高まった」と喜んでいた。
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