中学運動部活動の地域移行 休日は合同活動基本

2024/06/15 06:00
社会

中学校の運動部活動の地域移行について茅野市教育委員会は13日、市役所で開いた同検討会に今後の議論のたたき台としての考え方を示した。休日の部活は単独校では行わず、合同活動を基本とし、種目ごとに適切な形態を模索する。部員数の減少や指導者の確保、小中学生や保護者、中学校の教員を対象にしたアンケート結果などを踏まえた。

 

休日の合同活動は部活動指導員や外部指導者に委ねていく。運営は合同活動のほか、休日限定の地域クラブの創設も検討し、いずれの形態も実施困難な場合は休日の活動を休止する。指導者は兼任の意向がある教職員、部活動指導員、現行の外部指導者を念頭に置く。それでも指導者を確保できない場合は地域スポーツ団体への打診や公募を行う。地域移行に関する保護者向けアンケー トで多くの保護者が心配す る点に挙げた送迎についても検討課題とした。

 

アンケートは2~3月にインターネット上に専用フォームを作成して実施。中学1、2年生は625人、同保護者は360人、小学5、6年生は824人、同保護者は560人、中学校教員は79人で市内4校のほとんどの教員が回答した。

 

中学生の部活参加の理由は、種目への興味や仲間づくりなどが多く、競技力向上や試合での勝利を上回った。活動日は生徒、保護者ともに平日は4日、休日は1日のみとする現状通りを希望する声がそれぞれ多かった。

 

競技の顧問または副顧問を務める教員のうち、競技経験がない種目を担当し、指導に困難を感じている割合は44・8%に。指導を負担に感じている教員からは「休日に休めない」「長時間労働の要因となっている」などとする回答が多かった。教員との兼業兼職で地域クラブの指導者となる意向を示したのは18人で1校当たり4、5人の計算となった。

 

検討会の委員には市内全4中学校の校長、教頭が加わっている。今後、各学校内でたたき台を基に検討し、8月上旬ごろをめどに開く次回検討会で議論する。

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