原村が運行する人工知能(AI)を活用した乗合オンデマンド交通「のらざあ」が、4、5月に延べ961人に利用されたことが、村のまとめで分かった。本格運行を始めた2月からの2カ月と比べ387人増加。村商工観光課は公共交通の再編も含め「順調に切り替えが進んでいる」とする一方、土日の運行を希望する声もあり、「観光事業者との連携も目指したい」としている。
のらざあは2月1日に本格運行を開始。月別の利用者数は2月295人、3月279人、4月447人、5月514人。1日平均は2月16人、3月14人、4月21人、5月25人と増加傾向にある。同課は、4月以降は村内とJR茅野駅を結ぶバス「穴山・原村線」の運行形態変更の影響もあるが、デマンド方式に対する慣れや周知が進んだことが増加の一要因とする。
のらざあの運行に合わせた村の公共交通の再編では、2月1日より朝夕のバス「通学通勤支援便」のダイヤとルートを変更。4月1日からは「穴山・原村線」の運賃を上限200円とし、日中は原村役場-諏訪中央病院-茅野駅間の特急運行としている。
通学通勤支援便の利用者数は2月が1112人で前年同月比2.4倍。3月は春休みで利用が少なかったものの、4、5月も前年同月と比べ大幅に増加した。同課は、従前の原村循環線(八ケ岳線)を利用していた児童の利用転換も多く含まれるが、新規利用者も一定数含まれていると分析している。
穴山・原村線の4、5月の利用者数は約440~450人で前年同月比を約1割上回り、日中の特急運行の影響もほとんどみられないという。
10日夜に開いた村公共交通あり方検討会議で報告した。ペンション区の代表者からは、地区周辺で土日にイベントの開催が多いなどとし、のらざあの週末運行を求める意見が上がった。
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