伊那北高校3年の鈴木涼さん(17)と鈴木晴香さん(17)が8日、伊那市生涯学習センターで開かれた同校同窓会定期総会に出席し、海外研修で学んだことを報告した。鈴木涼さんは「高校生で海外に行くという夢を諦めたくない、諦めてほしくないと思っていました」と語り、海外研修の資金調達に協力してくれた同窓生に感謝した。
同校では昨年度、県企画の「信州つばさプロジェクト」に参加した生徒8人が短期留学を経験。学校独自の海外研修も初めて行い、1、2年生16人がカンボジアを訪れた。一方で、円安や物価高騰で渡航費用が不足したことから、同窓生などが善意を寄せて実現した経緯がある。
報告会で、今年1月にカンボジアを訪問した鈴木晴香さんは、仲良くなった女子高校生が日本に来る「お金がない」と語っていたことに触れ、「『私には何ができるのだろう』と(日本に)帰って考えました。私にも夢ができた。『農業で世界を救う』。農業を通して少しでも人を豊かにして、子どもたちに自由に好きなことを学んでほしい。あの女の子に日本に来てほしい」と決意を語った。
海の生物が好きでSDGsや環境問題を学ぶ鈴木涼さんは、昨年10月に渡米。現地の大学や研究施設を訪れ、科学と技術、工学、芸術、数学の各領域を複合的に学ぶSTEAM教育に理解を深めた。一方、経済格差を目の当たりにして「対話」の重要性を感じたという。海外研修で「より深く考えるという人生において貴重な経験をすることができました」と語り、周囲の支援に改めて感謝した。
生徒の報告を同窓生ら約80人が聞いた。酒井茂会長は「とても良い発表だった。大いに羽ばたいてほしい」と期待。「高校生がグローバルな経験や挑戦ができるように県も予算を確保していく必要がある」と指摘し、「同窓会としても応援をしていく。(2028年度開校予定の)伊那新校でも応援できる体制づくりを進めたい」と述べた。
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