撤去前の建設現場

辰野町小野の太陽光発電施設 一部残し撤去確認

2024/06/06 06:00
行政・政治

辰野町の条例に反して同町小野(飯沼地区)で太陽光発電施設建設が進められた問題で、今年4月末までに一部を除き施設などが撤去されたことが分かった。5日開いた町議会6月定例会一般質問で、牛丸圭也議員の質問に町が答えた。

 

同施設は2020年9月に設置申請が出された案件。22年3月に地区内2カ所の伐採届けが提出されたが、同年7月には設置計画取り下げ書が提出された。しかし同年8月に伐採、杭打ちが始まり、10月には資材が搬入され、架台工事やパネル設置が行われた。

 

これを受け町は条例違反の案件とし、23年5月に町条例に基づく手続きを行わない開発事業者に対し法的措置も辞さない強い姿勢で臨むとした声明を発表。同年9月議会で規制を強めた「町再生可能エネルギー発電施設の設置および維持管理に関する条例」の一部改正案が可決された。その後、弁護士を通じて設置業者らに撤去を求めてきた。

 

町の通告を受けた設置業者らは、昨年9月にパネルなど未設置の資材を現地から搬出。今年4月には設置済みのパネルや足組等の撤去作業が始まり、同月末までに電柱など一部を除いて撤去が完了したという。

施設が撤去された現在の現場

現地には不法投棄と思われるごみが残されているが、町は弁護士に対応を依頼している案件で独断で手が出せない状況とし、問題解決後も残されていた場合は、町が処分する考えを示した。

 

町は、撤去は町の主張を業者が認めた結果としており、武居保男町長は「妥協することなく問題に取り組んできた。今後も完全撤去に向けて尽力する」と述べた。

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