来年3月末で閉校する辰野町の川島小学校で1日、同校最後の大運動会が行われた。全校児童14人が主役で、児童が考えたプログラムで行われた地域開放の運動会。教職員や保護者、同校を卒業した多くの地域住民らも競技に参加し、校庭には大きな歓声が渦巻いていた。
1873(明治6)年に開校し、地域に愛され続けてきた伝統校で、今年4月に1年生2人を新たに迎え、全校14人で最後の年をスタート。児童たちは積み重ねてきた長い歴史の重みを感じながら最後の1年を過ごしている。
今年の運動会のスローガンは「WW本気を出し切り、最高に盛り上がろう」。大縄跳びや玉入れ、パン食い競争、満水リレーなど地域住民も参加できる全7競技を実施。児童数が少なく6年生も入学以来したことがないという綱引きには教職員や保護者、地域住民が参戦。力の限り綱を引き合った。最後に151年続いた学校への感謝と未来への希望を胸に秘めた全校ダンスで運動会を締めくくった。
前期児童会長は「最後なので大人も感動できる運動会にしたかった。地域の多くの人が参加してくれてうれしい」と話し、牧野孝裕校長は「みんな頼もしくなってきた。閉校後、他校に行っても主体的に頑張る子でいてほしい」と話していた。
童心に返って競技を楽しんだ住民の多くは同校OB。2001年卒で現在も川島区内に住む女性(35)は「他校では味わえない濃い6年間を過ごせた学校。なくなるのはとても寂しい」と話していた。
閉校に向け、同校では9月に閉校記念講演会、10月には閉校記念式典の開催を計画ており、来年3月の卒業式で学校の歴史に幕を下ろす。
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