講演する飯島氏

政治家のあるべき姿語る 飯島勲氏が講演

2024/06/02 06:00
社会

伊那市は1日、内閣官房参与で市ふるさと大使の飯島勲氏=辰野町出身=の講演会「政局を語る」を同市西町の県伊那文化会館で開いた。飯島氏は長年にわたり国政を間近で見てきた経験を踏まえて政治家のあるべき姿や国会情勢に関する見解を紹介。約400人が耳を傾けた。

 

飯島氏は小泉内閣の首席総理大臣秘書官、安倍内閣と菅内閣の内閣官房参与などを歴任。現在は岸田内閣の内閣官房参与をはじめ県政参与や松本歯科大学評議員を務める。

 

飯島氏は4月の衆院補欠選挙における自民党の全敗、特に長年議席を守り続けてきた島根での敗北に触れ、自民党派閥の裏金問題や政治資金規正法改正を巡る「逆風の強さが明らかになっていると言わざるを得ない」と指摘。衆院解散については、解散が来年に持ち越されると参院選と都議選とのトリプル選挙になる政治日程を踏まえ、今後の情勢を注視する姿勢を示した。

 

国政を担う総理大臣の仕事について「権力が半分、後の半分は共感や同意。力だけでは務まらない」とし、明確な理念と強いリーダーシップの必要性を強調。政治家のあるべき姿にも触れ、世論におもねった無責任な発言をする人も多いことなどを挙げながら「ものごとの大局を見て判断し、耳に痛いようなことも含めて考えてほしい」とした。

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