小学校の適正配置などについて検討してきた茅野市教育委員会は6月3日午後7時から、「これからの学校のあり方に係わる素案検討委員会」の1回目の会議を市役所で開く。地域住民から広く意見を聞く「地域対話」に先立ち、対話の際に提案する素案を作る。
素案作りに向け、市内在住の保育園、幼稚園などや小中学校の園児児童生徒の保護者を対象にしたアンケートを7月に実施し、その後の議論に生かす。委員は学校長、保護者、コミュニティスクール、区長会の代表、会長らで組織し、オブザーバー参加の市教育委員を含め、約20人で協議していく。
市が進める行財政改革で優先改革事項に挙げた30項目のうち、小学校の施設については教育の質の観点から適正規模、配置の検討を中長期的に行うとしている。昨年11月には市行財政審議会が「財政的な観点とは別に少子化による児童数減少の推計を受け止め、教育の質の格差が生じない学校配置を検討すること」や、茅野市の合併(合併直後は茅野町)前の1町8村を基に配置している市内全9小学校について「中学校区を基本とした再配置を検討すること」を提言した。
市教委では昨年7月からの庁内会議で、出生数や園児、児童生徒数を基にした将来推計や目指す学校の姿、学びの在り方などの観点から検討を重ね、素案のたたき台を取りまとめた。6月3日から始まる同検討委に示し、議論を深めてもらう。
当初は庁内会議でまとめた案をすぐに「地域対話」に示す予定だったが、同検討委による議論をはさむことで「最も重要な検討の場」(市教委)と位置付ける地域対話での議論が建設的で活発化するよう期待した。市教委学校教育課によると、地域対話の開催時期は未定だが、「素案は年内をめどにまとめたい」としている。
3日の第1回会議は市内児童数の推移を基に小学校を取り巻く課題と現状について理解を深める。保護者アンケートの内容も話し合う。その後は月1回のペースで開き、素案をまとめる。
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