熊が横切る姿が目撃された日向沢川に架かる橋の上を点検する野生鳥獣被害対策チームのメンバー=21日午前、飯島町七久保

人身被害防止 飯島町の熊目撃現場で集中点検

2024/06/22 06:00
地域

県上伊那地域振興局などの野生鳥獣被害対策チームは21日、飯島町七久保の熊が目撃された現場で、人身被害を防止するための集中点検を行った。2日に箕輪町下古田で男性が襲われるなど、熊による人身被害が6月に入り県内で4件発生することを受けて実施。町の担当者から聞き取りなどを行い、安全対策などを助言した。

 

現場は日向沢川に架かる橋の上で最近、熊が横切るのを付近の住民が目撃した。数十メートル先には民家もあり、周辺の山麓では過去にも出没している。

 

県クマ対策員の瀧井暁子さんらが、町耕地林務係の職員や地元猟友会員から聞き取りをしながら点検した。

 

瀧井さんは橋の周りがやぶで覆われていることから「熊が身を隠す場所がある所は人身被害が起きやすい。やぶの草刈りを行うべき」と指摘。さらに注意看板の設置や住民への情報提供の徹底などを呼び掛けた。

 

数百メートル離れた山麓の出没現場も点検。瀧井さんは「里にも熊がいることを認識し、集落に引き寄せないことが大切。遭遇する場面をつくらないことが重要で、歩いて通行する際などは音を出すなどして熊よけしてほしい」と話した。

 

管内の集中点検は箕輪町の人身被害発生現場で11日に行っており、21日は宮田村でも実施した。他市町村も順次行っていく。

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