絵画展「信濃路の四季」と伊藤三千人さん

信濃の四季描く 伊藤三千人さん伊那で油絵展

2024/05/18 06:00
文化

伊那市高遠町勝間出身の画家で一水会元会員の伊藤三千人さん(91)=神奈川県相模原市=の油絵展「信濃路の四季」が、伊那市日影のベルシャイン伊那店2階文化ホールで開かれている。高遠城址公園の桜や仙丈ケ岳など伊那谷をはじめ、八ケ岳や木曽路、安曇野など郷土の風景や静物を色彩豊かに表現した約40点が展示されている。21日まで。

 

伊藤さんは、高遠高校在学時に中川紀元と瀬戸団治の指導を受け、写生に訪れた一水会創立運営委員だった木下義謙と出会い、師事。卒業後に上京し、文化学院美術科に学んだ。一水会展や日展で入選を重ね、国内各地で個展を開き、2015年には一水会展出品作品6点を伊那市に寄贈した。

 

同店での個展はコロナ禍を経て4年ぶり。高遠勝間の深い谷間から望む仙丈ケ岳や高遠城址公園など桜に彩られた早春の伊那谷が目を引く。冠雪の八ケ岳や北アルプス、安曇野の田園風景、奈良井宿など、近作を中心に2号から20号までの作品が並ぶ。青年時代の熱気のこもった作品もある。

 

伊藤さんは「生計も教育も十分ではない時代、自然の美しい村が絵描きに憧れた私を育ててくれた。いろんな人に巡り合えて今がある。自由に見ていただき、飾りたいと思う絵が一枚でもあればうれしい」と話している。

 

入場無料。午前10時~午後6時(最終日は午後3時まで)。会期中は伊藤さんが同市に滞在する。作品は購入可能。

続きを読む

購読残数: / 本

この記事は登録会員限定です
この記事は有料購読者限定記事です。
別途お申し込みをお勧めします。