伊那市西箕輪小学校5年生(52人)は15日、同市の大萱公民館近くの田んぼで田植えを体験した。はだしで泥の感触を楽しみながら、伊那谷に古来から伝わるもち米「白毛餅」の苗を丁寧に手植えした。
5年生の児童の保護者で、白毛餅の保存に努める上伊那農民組合産直センター(南箕輪村)の鶴巻吉春さん(48)が、地元に受け継がれる古代米を知ってもらおうと提案。味はおいしい一方、育てるのは難しいという白毛餅の栽培に挑戦することになった。
地元の農業唐澤佐源治さん(82)が所有する約500平方メートルの水田で、児童たちははだしで入ると「冷たい」「ぬめぬめしてる」と歓声を上げた。唐澤さんの手ほどきを受けて、苗を5~10本ずつ、約15センチ間隔で慎重に植えていった。尻もちを付いたり、顔に泥を付けたりする児童の姿もあった。
初めて田植えをした児童(10)は「ぐちゃっと沈む感じで楽しかった」と笑顔。体験は総合的な学習の時間の一環で、夏休みにも水の管理などをして秋に稲刈りや餅つき大会を行う予定だ。
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