箕輪町が運営する農産物直売や加工所、レストラン、芝生広場を有する複合施設「みのわテラス」(大出)が開業から3年が経過し、昨年度は来場者と売上高がともに過去最高を更新した。町は月1回開くイベントや誘客宣伝の効果が集客につながったとみる。今後は周辺農家に協力を仰いで農業体験の場を設けるほか、「道の駅化」も視野に入れて農や観光の発信拠点として機能を高めていく考えだ。
町有の旧農産物直売所「にこりこ」の老朽化や集客難を受け、一帯をリニューアルして2021年4月に開業した。地元農産物の直売所と加工所、レストラン、自転車店の4施設を有し、芝生広場や駐車場を備える。4施設はそれぞれ民間企業が指定管理で運営している。
レジの通過者で算出した4施設合わせた来場者は、23年度が前年度比18%増の14万6577人。売上高は21年度に2億3884万円、22年度に2億6477万円、23年度に前年度比4%増の2億7624万円で年々増えている。
昨年度からは冬季も含めて毎月1回、町内外から飲食店や手作り作家らを募ってさまざまなイベントを開いている。来場者からは「いつ行っても子どもが楽しめる」などと好評だ。また町内の観光名所で誘客チラシを配ったことが、地域住民や観光客への認知度向上に奏功したとみる。
さらに地産地消の拠点機能を強化し、町内農家の担い手不足解消も目指す。JA上伊那が指定管理者の直売所「ファームテラスみのわ」の登録生産者は上伊那地域の約200人に上る。仕入れた野菜は町内小中学校の給食用食材としても納入していて、23年度は初年度の約2倍となる1580万円に増えた。町はテラス周辺に広がる果樹や野菜のほ場の農家に協力を依頼したり、家庭菜園として提供する町の「交流菜園」と連携したりして、農ある暮らしを楽しむ場づくりを一層進める。
課題は平日や冬季の集客だ。毎週平日限定のサービスデーを設けるなど工夫するが伸び悩む。さらなる認知度向上に向けて、道の駅の登録申請も視野に入れているが、24時間利用できるトイレの設置など条件が厳しく、具体的な検討はこれから。白鳥政徳町長は「コロナ禍にスタートして認知度がだいぶ上がってきた。道の駅化を含めて検討し、次の段階に入っていきたい」と話している。
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