伊那市ブランディングアドバイザーを委嘱された柘植伊佐夫さん

地域ブランディング推進へアドバイザー新設 伊那市

2024/05/08 06:00
行政・政治

伊那市は、地域ブランディング事業の推進に向け、「ブランディングアドバイザー」を新たに設置し、7日、同市山寺出身で人物デザイナーの柘植伊佐夫さん(64)=東京都=に委嘱した。事業の連携調整や効果的な推進を図るとともに、俯瞰的、包括的な視点で助言を受けることでブランド力の強化を図り、関係人口の拡大につなげる狙い。任期は2026年3月31日まで。

 

地域ブランディングは、地域発の商品やサービス、文化、風土、自然、観光資源などの魅力を生かし、地域のイメージアップや活性化を図る取り組み。市は昨年4月、企画部地域創造課に地域ブランド推進係を設置し、積極的な推進を図っている。

 

柘植さんは映画「おくりびと」など多くの映像作品のビューティディレクションを担当。08年以降、作品のキャラクター像をトータルで創造する「人物デザイン」というジャンルを開拓、NHK大河ドラマ「龍馬伝」「平清盛」「どうする家康」など多くの作品の人物デザインを手掛けている。

 

同市では12年から市芸術大使に任命されているほか、15~18年には市のプロモーション映像「イーナ・ムービーズ」の総合プロデュース・監督を担当。18年からは市50年の森林ビジョンの推進に向けて森と人の暮らしをつなぐ活動に官民協働で取り組む市ミドリナ委員会の委員長を務めている。

 

この日は市役所で委嘱式が開かれ、白鳥孝市長が柘植さんに委嘱書を手渡した。白鳥市長は農林業や教育、食など伊那市が持つ特色を挙げながら「伊那市のブランドをどういう形に持っていくか。ぜひアドバイスをいただきたい」と求めた。

 

柘植さんは「自然と人、まちの営み、仕事をつなぐことがブラランディングだと思う」とし、「伊那市には自然由来の人の温かさ、優しさがあり、自由な発想を重んじる教育もある。それらを統合して考えていけたら」と抱負を話していた。

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