飛来に期待しながら巣箱を設置するブッポウソウの里の会のメンバー

ブッポウソウ営巣地へ60個 中川で巣箱掛け

2024/04/22 06:00
地域

中川村で野鳥の保護活動に取り組む「ブッポウソウの里の会」は21日、県天然記念物で絶滅危惧種の渡り鳥「ブッポウソウ」の営巣地となる巣箱60個を村内と隣接する下伊那郡松川町の各所に掛けた。飛来を心待ちにしながら13人の会員が作業。10メートルほどの高さの木や柱などに丁寧に取り付けた。

 

同会によると、昨年は5月1日に村内へ飛来したブッポウソウ。同会が設置した巣箱に21つがいが営巣した。このうち19つがいで繁殖に成功。育ったひなを含めて約100羽が9月初めまでに飛び立ち、記録がある中では過去最多の繁殖数となった。

 

この日は、巣箱のメンテナンスを行った後、高所作業車なども出動させて設置に着手。地元の中川西小学校4年生が進級前の3月に手作りした巣箱5個も取り付けた。

 

2014年1月に発足し、10周年を迎えた同会。5月19日には村公民館と共催で探鳥会も計画している。

 

新たなシーズンを迎え、伊佐榮豐会長は「わくわくする思い。今年はただ飛来するのを待つのではなく、餌が繁殖しやすい環境づくりなども進め、ブッポウソウにより来てもらえるよう整えていきたい」と期待した。

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