中央アルプスに山岳観光のシーズン到来を告げる開山式(駒ケ根観光協会主催)が19日、中ア千畳敷(標高2612メートル)の駒ケ岳神社前であった。青空の下で神事を行い、関係者ら約70人が参加。登山シーズン幕開けを祝い、シーズン中の安全を祈願した。
この日の千畳敷は午前10時ごろの気温が5度ほどで、積雪は、ほぼ例年並みの280センチ。参加者らは神社前で遭難者に黙とうをささげて、シーズン中の安全を願った。地元の「アルプホルン駒ケ根」のメンバー5人が演奏を披露、残雪に覆われた山肌に向けて牧歌的な音色を響かせた。
中ア駒ケ岳ロープウェイを運行する中央アルプス観光によると、2023年度のロープウェー利用者は、前年度比17%増の18万1113人で、コロナ禍前の19年度を上回るまでに回復。「今年は20万人突破を目指したい」と森部浩昌社長。近年はヨーロッパからの登山客も訪れるようになるなど、アジア圏を中心に外国人登山客が増えつつあるという。同協会の伊藤祐三会長は「多くの人たちに登山の楽しさを味わってもらいたい。外国人登山客数が、さらに上乗せされてくることに期待したい」と願った。
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