県福祉大学校(諏訪市清水)に併設する保育実習室(福祉大保育園)が今年度から民営化し、私立認可保育所「ふくしだい保育園」として開所した。同校の学生による保育実習は引き続き実施し、新たに3歳未満児の受け入れと開園時間の延長を行う。社会情勢の変化によって多様化する保育ニーズに対応し、広く適応できる保育士を養成する狙い。5日には初の入園式があり、保護者や保育士、学生らが見守る中、在園児9人を含む0~5歳の29人が楽しい園生活をスタートさせた。
保育実習室は1957(昭和32)年、3~5歳児を受け入れる認可外保育施設として学校内に開設。保育学科の学生に知識や技術を学ぶ演習の場を提供するとともに、日常的に子どもと関わる中で、保育士としての実践力や応用力を身につける重要な役割を果たしてきた。
今回の民営化によって開園時間と曜日が拡大し、月~土曜日の午前7時30分から午後7時まで保育が可能に。学生は卒業後に勤務する園に近い環境で学ぶことができるという。運営主体には、全国で18の保育園を運営するクローバーホールディングス(本社・鳥取県)を選定した。
今年度は諏訪地域から、未満児11人、年少児8人、年中児3人、年長児7人が通園する。入園式では加地智恵子園長が一人ひとりの名前を呼び、「これから毎日楽しく遊んで、みんなで仲良くしてね」と呼び掛けた。
県福祉大学校の熊谷満校長は「(民営化で)今のニーズにより近づいた保育ができるようになった」とし、「学生たちの学びの場という園の特長を生かして、保育と学生の養成、両方をうまく進めながら新たなスタートを切りたい」と期待した。
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