県考古学会は31日、考古学研究の発展に功績のあった人に贈る第48回藤森栄一賞に、NPO法人茅ケ岳歴史文化研究所主任調査技師の佐野隆さん(59)=山梨県北杜市=を選んだと発表した。梅之木遺跡(同市)をはじめ縄文時代の遺跡を調査し、住環境など縄文人の暮らしの解明に尽力している点などが評価された。
佐野さんは北杜市教育委員会職員だった2004~07年度に梅之木遺跡の調査に従事。縄文時代中期の大規模な環状集落であることに加え、居住域から水場へ通じる「縄文の道」を発見するなど功績を挙げた。同遺跡は14年に国史跡に指定された。史跡公園整備後には遺跡を活用した体験学習を展開するなど調査結果を住民に還元する活動に取り組んでいる。
また、縄文土器に見られる種子の圧迫の痕跡について考察し、「レプリカ法」と呼ばれる方法などで調査。栽培植物の研究を進めている。
選考委員会(委員長・髙橋龍三郎早稲田大教授)は同日、藤森栄一の出身地である諏訪市の駅前交流テラスすわっチャオで開いた。佐野さんは取材に「時間と費用をかけて行う埋蔵文化財調査をどう地域に還元するかを考えてきた」と説明。「藤森先生は地域へのまなざしを持ち続けてきた方。栄誉ある受賞でうれしいと同時に地域で活動している人の励みになれば」と述べた。
10月に予定する県考古学会の秋季大会で表彰される。
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