伊那市の地元産在来種ソバ「入野谷在来そば」の名称が特許庁の地域団体商標を取得した。市商工会を登録権者とし、今後は玄ソバを取り扱う際に「入野谷在来そば」の名称を商標として使用できる。「信州そば発祥の地 伊那そば振興会」などが26日に市内で記者会見して発表した。商標取得により法的保護が期待できるとともに、地域ブランドとしてお墨付きを得た形で、さらなる振興につなげていきたい考えだ。
地域団体商標は地域名と商品(サービス)名から構成し、法的な保護や地域ブランドとして活性化を図る制度。登録日は2月22日。玄ソバを指定商品とし、市商工会に所属する団体や個人が使うことが可能。他者による不正な使用に民事・刑事の両面から法的な対抗もできる。
入野谷在来は2014年、県の試験場から同市長谷浦で採取されたとみられる在来種の種が見つかったことがきっかけで、復活事業が始まった。名称は一帯がソバの名産地「入野谷」と呼ばれていたことに由来。現在は入野谷そば振興会が栽培し、高遠そば組合が取り扱っている。
20年に伊那そば振興会などとは無関係の人物から類似の名称が商標登録出願されていたことを踏まえ、同会は22年に地域団体商標の登録出願を決めた。登録には法人格が必要なため、市商工会を出願者として手続きした。
商標取得にあたっては、高遠そば組合に全国から入野谷在来そばの玄ソバの注文があったことが売買実績として確認されたことなどが有効だったという。一方、同時に出願していた「高遠そば」の名称は同庁との協議の結果、出願を取り下げた。
伊那そば振興会の飯島進会長は「非常にポテンシャルの高い在来種と分かってきて、何とか増やしたい流れの中でやっとここまできた」と回想。入野谷在来そばが地域の文化などを背景にした魅力を持っていることに触れながら「商標は武器になる」と今後の展開に期待していた。
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