仕事柄、紙は身近な存在。新聞紙をはじめ、コピーやファクス、校正のため新聞発行前の紙面が印刷された「ゲラ刷り」などが、日々大量に目の前に積まれ、消費されていく。デジタル化、SDGsが叫ばれる時代。さすがにこれでいいのかとの思いも募る▼会議で使う資料などを電子データで渡されても、ついつい紙に印刷してしまう。資料を見比べたり、大事な部分に印やメモを書き加えたりしたいからだ。データを消してしまった苦い経験から、防衛意識も働く▼タブレット端末導入などが進む国内の教育現場で、校長の95%が紙の教科書との併用を望むという記事を目にした。「紙は見返すことができ、理解の定着に効果的」「深く思考するには紙の方が有効」などが理由。繰り返し書いて覚えたり、本をめくり返して考えたりしてきた経験から、強く共感する▼電子カードやスマートフォン、ネット通信などの電子決済が一般化して久しい。「電子情報は消えたら何の役にも立たない。自分は現金主義。震災で学んだ」―。ラジオから流れてきた声が、耳に残った▼二者択一ということではなく、バランスの問題なのだろう。紙を介して情報を伝える新聞業界は、デジタル化の波にあえいでいる。それでも時代の変化に挑みつつ、手に取ることによる手応え、手触り、香りなどとともに紙の良さを届け続けたい。目の前の紙の削減にも取り組みながら。
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