2025年4月22日付

2025/04/22 07:59
八面観

「ガムをのんじゃった」「トイレのかみがない」。子どもの頃に誰もが経験するようなトラブルを解説した絵本「大ピンチずかん」シリーズ(小学館)は累計発行部数230万部超えの人気作品だ。日常生活で出合う「大ピンチ」がユーモラスに描かれ、子どもだけでなく大人も楽しめる▼作者は絵本作家の鈴木のりたけさん。「ピンチレベル」の大きさや「なりやすさ」を分類し、レベルの小さいものから紹介している。トラブルに直面した主人公の表情には哀愁が漂い、どのエピソードも「あるある」と共感してしまう▼「大ピンチにおちいったのならそれはじぶんのせい。つぎに大ピンチにならないようにかんがえることができます」。今月発売された第3弾の冒頭にはこんなメッセージが添えられている。なぜ失敗したのか。考えることがトラブルを乗り越える第一歩と言えるだろう▼日本能率協会マネジメントセンターがまとめた調査報告書「イマドキ新入社員の仕事に対する意識調査2024」によると、調査に応じた新入社員の58・4%が「失敗したくないので、責任ある大きな仕事は任されたくない」と回答。失敗を恐れる傾向が強いらしい▼言い尽くされた言葉だが「失敗は成功のもと」。失敗から得た学びは成功への布石となるはずだ。不安を抱える新入社員たちには失敗を恐れず、乗り越えることで自らの成長を実感してもらいたい。

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