ノーベル平和賞の授賞式が10日ノルウェーで開かれる。日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が受賞する。核兵器廃絶に向けたこれまでの歩みに改めて世界の視線が集まる▼茅野市を拠点に活動し、日本被団協事務局次長を務めた藤森俊希さんは1歳の時、爆心地から2.3キロ離れた広島で被爆した。母に背負われていた藤森さんは、10メートルほど吹き飛ばされた。爆心地から数百メートルの場所に居た姉は亡くなった。藤森さんの母は普段被爆状況を口にしなかったが8月6日が来ると子どもを集めて涙を流しながら話してくれたという▼定年退職し2006年に茅野に移り住むと中学や高校などから声を掛けられて被爆体験を語った。「原爆投下で人々がどうなってしまうのか。核兵器をなくそう」。自分の考えをしっかり伝えたい―。そんな思いを取材を通して聞いた▼4歳の時に広島で被爆した今井和子さん=長野市=は、何が起きたか分からずに大勢の少年少女が死んだと振り返る。「核兵器があるから戦争が起きる。廃絶へかじを切り替えないと修復できなくなる。黙っているわけにはいかない」。その口調から核廃絶への強い信念を感じた▼ノーベル賞委員会は授賞理由の一つに「日本の若い世代は被爆者の経験を継承している」ことを挙げる。日本だけでなく世界へ。授賞式を機に被団協が受け継いできた核廃絶の思いが世界に広がることを願う。
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